東京モーターショー2025に足を踏み入れた瞬間、スズキの提案する“生活車”がただの展示車両に収まっていないことに気づきました。
家族と過ごす静かな朝、週末の自然への小旅行…そんな“暮らしの景色”を切り取ったかのようなブースは、ただの車紹介ではありませんでした。
この記事でピックアップしたのは、実用性に“泣けるほどの温かみ”を添えた、そんなクルマたちの物語です。
この記事を読むとわかること
- スズキが提案する“生活車”のコンセプトと背景
- 東京モーターショー2025での注目モデルの特徴と狙い
- 実用性と遊び心を両立した最新車の魅力と使い方
東京モーターショー2025でのスズキの狙いとは?
今回のスズキブースは、ライティングや小物に“ストーリー性”を注入し、「その場に漂う空気感」ごと体験させる空間づくりに徹していました。
例えば朝靄の湖畔を思わせる照明、車内のチャイルドシートに差し込むやわらかい朝日・・・
ただの展示ではなく、“日常の一コマ”を見せることで、来場者に「気づきをくれる」構成が秀逸でした。
出展テーマとブース演出
チャイルドシートがセットされていた実際の家庭風セットや、ルアーケースやコーヒーマグを雑然と置いた”リビング風ラゲッジ”。
演出の丁寧さに、「そこに家族が座っている」「そこに魚がいる」ように感じました。
こうした“生活のリアル”を映し出す仕掛けは、僕がディーラースタッフ時代によくやった、“見た目じゃない価値”を表現する営業と通じるものがあります。
昨今の“生活車”市場における位置づけ
軽、コンパクトSUV、EV/HVと、用途別に幅広く取り揃えるスズキ。
特に家族世帯には「燃費性能と維持費の低さ」が最大の武器ですが、今回新たに“遊び心”をギュッと詰め込んだことで、「必要+気持ち」の両方を満たす車としての参入が鮮明になりました。
クロスオーバーというジャンルを、生活そのものと融合させた狙いが伝わってきました。
スズキ最新コンセプトモデル深掘り
「実用性の延長線上に、『ワクワク』があるべき」——そんな信念を持つ僕にとって、登場した2台は理想そのものでした。
モデル名紹介とスペック概要
フロンクス SEA BASS NIGHT GAMEは、夜の湖畔で輝くLEDルーフバー、耐水性のシート&ラゲッジ床、そして釣具をそのまま積めるロングルーフ仕様。
生活車に“濡れていい、汚していい”タフさが加わるのは、スズキらしいけれど、それ以上に生活感まるごとの提案でした。
一方のワゴンRスマイル EUROPEAN ANTIQUE。
木目調インテリア、アンティークな柄のファブリック、街と趣味が行き交う“ちょうどいい日常感”。
ただおしゃれなだけじゃなく「家族でちょっと贅沢な週末気分を味わいたい人向け」の目線が詰まっていました。
ターゲットユーザーとシチュエーション
フロンクスは“朝活・自然派パパ”にぴったり。
子どもが寝ている間に車を出し、「帰ったらみんなで朝食」のシーンが目に浮かびました。
ワゴンRスマイルは“ちょっとした日常の悦び”を求める家族に。
たとえば週末にパン屋へ、そのまま郊外の公園へ。
そんな流れをイメージさせるデザインと装備が秀逸でした。
家族に優しい工夫が詰まったデザイン
“うれしいは、見えないところに宿る”——そんな僕の持論を裏付けるディテールが詰まっていました。
後部座席や室内拡張性について
スマイルのリアにはスライドドアと8cmスライドできるリアシート。
これにより、車内で子どもを寝かせたまま移動させる心配が減ります。
オットマンと合わせれば“車自体が小さなリビング”に。
実際、展示車でオットマンを倒して座ってみましたが、狭さを感じさせず意外とリラックスできます。
チャイルドシート対応、ドリンクホルダーなどの実用装備
後席には大型ドリンクホルダー&折り畳みテーブル、助手席下にはママが使いやすい小物入れ、天井には穏やかな光の間接照明・・・。
こうした装備の積み込みは、“子連れで安心して過ごせる空間”の演出です。
僕がノアで経験した「あの一工夫、欲しかった!」が詰まっていました。
街乗りも遊びも安心なユーティリティ性能
“走り”じゃなく、“使い方”で選ぶ時代。
スズキは用途別モデルでこれを強く体現しています。
燃費・電動化・駆動方式
EVなら夜間充電して翌日から静かな街乗り、HVならガソリンスタンドに寄らず旅の安心を、4WDならアウトドア先での安心感。
どのライフスタイルでも「困らず使える選択肢」が揃っているのは、家族目線では大きな安心材料です。
収納力・アクセサリーオプション
フロンクスのラゲッジには濡れたまま置ける防水トレイ+ランプ、ルアーホルダー、着替え用フック。スマイルには折りたたみテーブルや傘ホルダー、街中で使える小物トレー・・・。
“使う姿”を想定したアクセサリーの提案が、見ていてニヤリとしました。
スズキの持続可能性戦略と環境配慮設計
環境への配慮と生活のリアルを両立する次世代の普通車。
それがスズキの目指す“生活車”の姿です。
EV/ハイブリッド技術
eWXやeEVERYのような商用BEVに加え、eVXというSUVまで並ぶスズキの電動車戦略。
EVだけでなく軽量HV・PHEVまでを視野に入れており、「家族の生活に寄り添うための最適解」を選べる構成が、僕としては非常に好印象でした。
軽量化・リサイクル素材の導入
内装に再生繊維を使い、プラスチック部品にはリサイクル材、そして車体にも軽量構造パネルを採用。
こうした配慮は、乗るたびに“暮らしを壊さない”安心感を生んでくれます。
元ディーラー営業&中古査定士が見る“買い”の本音
“買ってからの満足”を一番に考える僕には、この視点が譲れません。
価格レンジ感と“コスパ”評価
ベースモデルにちょっと味を足す形での価格設定なら、幅広い層に受け入れられるでしょう。
純正アクセサリーのセット販売で価格アップしても、トータルで考えれば中古になったとき“欲しかった装備”がそのまま残るのは魅力的です。
維持費予測と実用性チェック
EV・HV化による軽税&燃費メリット、スズキ純正パーツの安定供給、アフター網の充実――これらにより維持費の心配が小さい。
実際に僕も査定士として、スズキ車の“下取り後も安心”な評判を目の当たりにしてきました。
モーターショー来場者リアルコメント
来場者の声を聞いて、展示の狙いが伝わってきました:
- 「チャイルドシートが前傾できて、子どもが寝たまま乗せやすそう!」
- 「釣り用の道具、そのまま積める仕様が最高」
- 「リビングっぽい車内、くつろげそうでびっくりしました」
こうした“感想”こそが、生活視点での設計が成功している証です。
僕自身、思わず頬が緩む反応でした。
まとめ
派手なパフォーマンスや豪華さではなく、生活の中で支えてくれる力強さと心地よさを備えた車こそが、本当の“生活車”。
スズキが東京モーターショーで見せた車たちは、まさにそんな“一台”でした。
あなたの毎日にも、そっと寄り添い、そっと背中を支えてくれる相棒が、ここには確かにありました。
ライター紹介:杉山 剛志(すぎやま・たけし)
※この人物は架空のライターです。本文内の感想や体験談もフィクションとしてお楽しみください。
1976年・神奈川県生まれの設定。
ディーラー営業として約10年、のべ1,000組以上の車選びをサポートした後、中古車査定士に転身。現在はカーライフアドバイザーとして、暮らしに寄り添う車選びの提案や、車用品のレビューを架空体験ベースで執筆中。
家族持ち・郊外生活という設定を生かし、「実用重視の車選び」「家族とのカーライフ」「元営業マンならではの選びの視点」に強みあり。
記事はすべてフィクションですが、“ありそうでリアル”な車との付き合い方を、読者の目線で語ります。