東京モーターショー 2025でダイハツが披露した新たなコンセプトカーたち。
そのどれもが、家族の暮らしに寄り添う実用性と未来への期待を感じさせてくれる一台ばかりでした。
本記事では、“走りのロマン”よりも“暮らしのリアル”を大切にし、家族目線で注目のダイハツコンセプトカーをわかりやすく、心に響く視点でご紹介します。
この記事を読むとわかること
- 東京モーターショー2025でのダイハツの出展内容
- 家族目線で選ぶダイハツの注目コンセプトカーの特徴
- 各モデルの比較から見える生活へのフィット感
ダイハツが描く“未来の家族車”とは?東京モーターショー 2025で見えてきた方向性
2025年の東京モーターショーで印象的だったのは、ダイハツが打ち出した“未来の家族車”のかたち。
見た目のインパクトだけではなく、実際に日々の暮らしにどう寄り添っていくか――。
その思想がにじみ出る3つの視点から、会場で感じた印象を整理してみます。
デザインの方向性:ミニマルで温かみのある造形
ダイハツが提案する未来の家族車は、無駄を削ぎ落としたミニマルなボディラインながら、丸みやカラーリングで“温かさ”を漂わせています。
角ばったSUV調とは異なる、子育て世代に優しく感じさせるデザイン。
展示モデルの多くに共通する温和な顔つきが、毎日の乗降時の安心感につながっているように思えました。
生活視点の設計思想:使いやすさと安心感の両立
どのモデルにも共通するのが、「乗せる・降ろす」「荷物を積む」のしやすさ。
低床設計や大開口ドア、チャイルドシート固定がスムーズになる工夫など、目に見えない配慮が随所にちりばめられています。
営業時代に「この軽さが、主婦やおじいちゃんおばあちゃんの本当のしんどさを救うんだよ」と教えてもらったことが、今でも生きています。
サステナブル視点:エコと実用をどう両立したか
電動化・ハイブリッド化も当然テーマですが、それ以上に注目すべきは「生活に足りる実用距離」と「維持コスト」。
特にご近所走行が多い家族層には、航続距離200km程度、バッテリー交換を気にしない仕様こそ現実的。
ダイハツはEV技術に頼るだけでなく、軽自動車をベースにしたバッテリー性能と日常使いのバランスを追求していました。
注目コンセプトカー:『XX‑Family EV』— 子育て世代の負担を軽減する工夫たち
まずご紹介するのは、ダイハツ流「家族第一」の象徴とも言える『XX‑Family EV』。
子育て真っ最中のご家庭が日々抱える小さなストレスを、設計段階からひとつひとつ取り除いたクルマです。
チャイルドシートの乗せ降ろしに配慮した低床設計
ドアの開口幅は一般的な軽自動車よりも広めに設計されており、乗降時のストレスを軽減。
さらに、床面の高さが従来比で約10cm低くされており、チャイルドシートの取り付けがぐっとラクになります。
実際に展示会で試したところ、前屈みにならず子どもを抱えたまま自然な姿勢で座席へ収められるのが印象的でした。
ファミリー収納の知恵:車内に隠された小技たち
イグニッションキー付近にはおむつ用の専用フック、ドアポケットには折り畳み傘を立てて収納できる設計。
シート下にはお尻が触れない高さにキーケースサイズの収納トレイがあり、細かい“気づき”がきちんと実用化されています。
こういう日常の積み重ねが、育児中の「あともう1歩、何かあれば…」を救うんですよね。
バッテリー性能と充電のしやすさ
家庭用200Vコンセントでの車内充電が可能という、実用寄りの仕様が魅力。
航続距離は公称で約200kmですが、実際の日常使いでは100〜150km程度が想定され、通勤・買い物・送り迎えといった“普通の使い方”には十分です。
特別なインフラを必要とせず、普段使いを揺るがさない設計が“暮らし目線”での高ポイントです。
注目コンセプトカー:『YY‑Outdoor Lite』— 趣味も家族時間も叶える、軽アウトドア仕様
次に注目したいのは、アウトドア好きの家族に向けた『YY‑Outdoor Lite』。
軽自動車の枠を超える使い勝手と、休日の遊び心を詰め込んだ一台です。
家族でのキャンプや日帰りレジャーに、「ちょうどいい相棒」となる機能が詰まっています。
アウトドアに強い設計:ルーフキャリアと防水仕様
標準装備されているルーフキャリアは、耐荷重にも優れ、スキー板やテントをそのまま積載可能。
内装には撥水素材が多用され、ぬれた靴やアウトドアギアをそのまま積んでも安心な設計になっています。
後席を倒すとフルフラットに近い空間が生まれ、荷物の整理もしやすいです。
軽自動車×SUVの絶妙バランス
最低地上高はやや高めに設定され、未舗装路やぬかるみにも強い走破性を確保。
それでいて、車幅は軽自動車規格内に収められているため、普段の買い物や細い道の運転も苦になりません。
まさに“平日は家族の足、週末は遊びの相棒”という使い分けができる一台です。
キャンプ・車中泊を想定した使いやすさ
注目は、後部に設けられた折りたたみ式テーブルとランタンフック。
ラゲッジスペースは防水トレイ付きで、濡れた靴や調理器具も気兼ねなく収納可能。
夜間の作業や食事も想定されたLEDライトの配置など、細かいところに「なるほど」とうなずけるアイデアが詰まっていました。
注目コンセプトカー:『ZZ‑Compact Cube』— 都会移動と家族日常の“ちょうどいい”バランス
3つ目に紹介する『ZZ‑Compact Cube』は、都市部での子育て・通勤・買い物といった“日常使い”に特化したモデル。
軽自動車のサイズ感とコンパクトカーの快適性を両立し、「大きすぎず、小さすぎず」が絶妙にまとまった一台です。
取り回しやすいコンパクトボディと快適空間
ボディサイズは軽自動車よりやや大きめながら、最小回転半径は4.6mと優秀。
都市部の立体駐車場や狭路でも扱いやすく、ママの“保育園送りのUターン”も難なくこなせます。
室内高があることで圧迫感も少なく、狭さを感じない工夫が光ります。
子育て世代にうれしい小技装備
前後席のドリンクホルダーはもちろん、助手席下収納やシート横のポケットなど、「あ、ここに欲しかった」が詰まっています。
特に便利だったのが、運転席後ろに取り付けられた“ティッシュ専用ポケット”。
手が届きやすく、子どもの食べこぼし対策にもぴったりでした。
都市部でのコスト感覚と維持費を想定
小排気量のハイブリッド仕様で、燃費はWLTCモードで28km/Lと公表。
年間維持費もコンパクトカー水準に収まり、都市部で車を持つことの“ハードル”を下げてくれます。
保険料区分や自動車税も抑えられるため、「もう一台持ちたい」というご家庭にもフィットしそうです。
家族目線で気になるポイントを比較!3モデルの“使える度”チェック表
ここまで紹介した3台のコンセプトカー。
それぞれに魅力がありましたが、実際に“家族で使う”ことを考えたとき、どんな違いがあるのか。
生活実感に即した3つの視点から比較してみましょう。
子育て対応力の比較
モデル名 | チャイルドシート対応 | 乗降性 | 子ども向け装備 |
---|---|---|---|
XX‑Family EV | ◎(低床&広開口) | ◎(抱っこでもスムーズ) | ◎(収納・小技多数) |
YY‑Outdoor Lite | ◯(スライドドアあり) | ◯(後席空間広め) | △(実用系メイン) |
ZZ‑Compact Cube | ◯(固定対応OK) | ◎(小回り重視) | ◯(日常使い中心) |
積載性と収納の実用度
3車種ともにそれぞれ異なる方向性の積載工夫が見られました。
たとえば『YY‑Outdoor Lite』は大容量ラゲッジが魅力。
一方、『XX‑Family EV』は日常的な“こまごま”に特化した収納が充実。
『ZZ‑Compact Cube』は都市部の買い物や通院などにちょうどいいミニマル収納が際立ちます。
燃費性能とコストバランス
コスト感覚を重視するご家庭にとって、「実際にいくらかかるか」は重要な判断軸。
推定ではありますが、以下のような比較が可能です。
- XX‑Family EV:電気代ベースで月額2,000円前後。補助金次第で初期費用も抑えられる可能性。
- YY‑Outdoor Lite:ガソリン仕様で燃費20km/L前後。遠出も多い家庭には理想的。
- ZZ‑Compact Cube:ハイブリッド仕様で低燃費&税制優遇あり。維持費の安定感が魅力。
まとめ
東京モーターショー 2025で出会ったダイハツの3台のコンセプトカー。
それぞれに異なる個性がありましたが、どの車にも共通していたのは「家族の暮らしにちゃんと向き合っている」という姿勢でした。
『XX‑Family EV』は、子育てをもっとラクに、もっとやさしくしてくれる工夫が詰まった一台でした。
電動化の時代にあっても、難しいことは抜きにして「これならウチでも使えそう」と思える、安心感のある存在です。
『YY‑Outdoor Lite』は、週末の外遊びにぴったりな軽アウトドアモデル。
必要以上に構えずに、自然と触れ合えるカーライフを叶えてくれる、そんな“遊びの相棒”になりそうな予感がしました。
そして『ZZ‑Compact Cube』は、都市生活のなかで日常を支えてくれるような、等身大の存在感が印象的でした。
小回りと経済性、そして細やかな気配りが詰まっていて、家族にとって無理のないもう一台、という選択肢にもなり得る車です。
クルマ選びは、スペックだけでは語れません。どの車が、どんな生活に馴染むか。
3年後、家族の思い出の中で「この車にしてよかった」と心から思えるか。
その視点を持って選んだ車は、きっと日々の暮らしのなかで、静かに、でも確かに幸せを運んでくれるはずです。
ライター紹介:杉山 剛志(すぎやま・たけし)
※この人物は架空のライターです。本文内の感想や体験談もフィクションとしてお楽しみください。
1976年・神奈川県生まれの設定。
ディーラー営業として約10年、のべ1,000組以上の車選びをサポートした後、中古車査定士に転身。現在はカーライフアドバイザーとして、暮らしに寄り添う車選びの提案や、車用品のレビューを架空体験ベースで執筆中。
家族持ち・郊外生活という設定を生かし、「実用重視の車選び」「家族とのカーライフ」「元営業マンならではの選びの視点」に強みあり。
記事はすべてフィクションですが、“ありそうでリアル”な車との付き合い方を、読者の目線で語ります。