アルファード30系は、その上質な走行性能だけでなく、室内の高級感や快適性でも多くのファンを魅了してきた。
特に内装カスタムの自由度が高く、前期・後期・SCパッケージ・タイプゴールドなど、選ぶグレードや年式によって印象は大きく変わる。
本記事では、アルファード30系の内装について、前期・後期・旧型それぞれの特徴を比較しながら、人気のカスタムパーツやその効果、さらにグレード別の違いまで詳しく解説する。
カタログではわからない「内装のリアルな使い勝手」と「カスタムの満足度」に焦点を当て、カーライフをより豊かにするヒントをお届けしたい。
この記事を読むとわかること
- アルファード30系の前期・後期・旧型の内装の違い
- グレード別(SCパッケージ・タイプゴールド等)の装備と質感の比較
- おすすめカスタムパーツとその効果、注意点までを徹底解説
アルファード30系の内装とは?前期・後期・旧型の違いを比較
アルファード30系は2015年の登場以来、ミニバン市場の中でも圧倒的な人気を誇るモデルです。
その人気の理由のひとつが「内装の質感と快適性」。
特に前期・後期で内装の印象が大きく異なり、旧型からの乗り換えではその違いに驚くユーザーも少なくありません。
ここでは、アルファード30系の内装進化を、時代ごとに振り返っていきます。
前期(2015年〜2017年)の内装デザインと特徴
2015年1月に発売された30系アルファード前期モデルは、「大空間高級サルーン」をコンセプトに、ミニバンでありながら高級セダンに迫る質感を追求していました。
内装は落ち着いた木目調パネルや、ベージュやブラックを基調としたシート配色が多く採用され、安心感と広がりのある空間を演出しています。
また、インストルメントパネルのデザインも厚みがあり、中央には大型ナビやオートエアコンパネルが配置され、使い勝手と視認性のバランスが取れていました。
上級グレードでは合成皮革シートやオットマン付きキャプテンシートも装備され、快適性に優れた空間が広がっていました。
後期(2017年〜2021年)の内装進化ポイント
2018年のマイナーチェンジを経て登場した後期モデルでは、内装の質感がさらにアップ。
木目パネルのデザインはよりモダンで高級感のある仕上がりに変更され、グレードによってはシルバー加飾やピアノブラックが使われるようになりました。
また、メーター照明の色味も一新され、インパネ全体の視認性と演出性が強化。
ナッパレザーを使用した本革シート(エグゼクティブラウンジ専用)や、後席に備わる電動オットマン、後席用コントロールパネルなど、乗員全員がくつろげる空間づくりが徹底されています。
安全装備の面でも「Toyota Safety Sense」が標準化され、見えない部分の進化も抜かりありません。
ミニバンでありながら、高級サルーンに迫る「もてなし空間」へと進化を遂げています。
旧型(20系)との違い|素材感や快適装備の差
アルファード20系(2008年〜2015年)と30系とを比べると、内装の進化は一目瞭然です。
20系は丸みを帯びたデザインと、ラグジュアリーさを感じさせる木目調パネルが魅力でしたが、30系では全体的に水平基調のデザインとなり、より広く、現代的な印象へと変化しました。
また、快適装備も大幅に向上しています。シートの座り心地はもちろん、エアコンの吹き出し口配置や、助手席・後席への気配りも進化。
静粛性の向上や、LED室内灯なども相まって、移動中の快適性がワンランク上のものとなっています。
結果として、旧型では満たされなかった「移動の時間も楽しむ」というミニバンの本質を、30系は見事に表現しているといえるでしょう。
グレード別に見る内装の質感と装備の違い
アルファード30系では、同じ30系でもグレードによって内装の印象が大きく変わります。
上質さを重視するならSCパッケージやタイプゴールド、ラグジュアリー性を求めるならExecutive Lounge、コストパフォーマンス重視ならS・Gグレードが候補です。
それぞれの違いを詳しく見ていきましょう。
SCパッケージの内装仕様|高級感と実用性のバランス
SCパッケージでは、木目調のメタルウッドステアリングや合成皮革シートが標準装備。
高級感がありつつ、中古でも価格を抑えやすく、コスパの良いチョイスです。
センターコンソールの大型アームレストと収納、USB充電ポート付きで、実用面も抜かりなしです。
S・Gグレードとの比較ポイント
Sグレードはファブリックシート中心、機能も必要最低限ながら、使いやすさに優れた設計。
Gグレードでは合成皮革シートやステアリングヒーター、大型コンソールなどが装備され、一気に快適性がアップします。
SCパッケージとの大きな差は、木目素材・ステアリング本革仕様の有無です。
Executive Loungeの特別装備と快適性
最上位のExecutive Loungeは、ナッパ本革シート(前後席)、後席電動オットマン、シートヒーター/ベンチレーション完備、さらにはリアエンターテインメントシステム選択可など、「移動するリビング」を目指した装備が充実。
プレミアムミニバンの名にふさわしい空間です。
タイプゴールドの専用内装と魅力
タイプゴールドは、ゴールド加飾・専用ツートーンシートといったデザイン性が魅力。
専用ウッドパネルやゴールドエンブレム、限定色との組み合わせで、個性を演出したい人にぴったりのグレードです。
アルファード30系をもっと快適に|内装カスタムのすすめ
アルファードの魅力は、走りや見た目だけでは語れません。
車内に入った瞬間の「安心感」や、「この空間で過ごしたい」と思える居心地の良さこそが、オーナーの満足度を左右します。
そんな内装を自分好みにアレンジする“カスタム”は、単なる装飾ではなく、日々のカーライフを変える力を持っています。
ここでは、実用性と感性の両面から、本当に満足できる内装カスタムを紹介していきます。
人気のカスタムパーツ3選(LED・コンソール・パネル)
まず紹介したいのは、夜のドライブに欠かせない「LEDアンビエントライト」。
16色のカラーと3段階の調光が可能なタイプもあり、ドアを開けた瞬間の“おもてなし感”が格段にアップします。
以前、家族で夜景を見に行った帰り、車内の柔らかな間接照明の中で子どもがスヤスヤ眠っていた姿を見て、「このカスタム、正解だったな」と実感しました。
次におすすめなのが、「コンソールボックス一体型のアームレスト」です。
スマホを収納しながら充電できたり、ちょっとしたお菓子やティッシュを入れておける収納力が便利。
特にファミリーでのロングドライブでは、手が届く場所に“モノがある快適さ”が大きな違いになります。
そして忘れてはいけないのが、「木目やピアノブラックのインテリアパネル」。
安っぽく見えがちな樹脂パネルを高級感ある加飾に変えることで、車内の印象が一気に変わります。
純正風デザインを選べば、まるでエグゼクティブラウンジのような重厚感も演出できます。
パネルひとつで、“アルファードに乗っている満足感”が何倍にも膨らむ感覚、ぜひ味わってみてください。
内装カスタムによる実際の変化と効果
カスタムは、ただ見た目を変えるだけの“遊び”じゃありません。
実際に内装をカスタムすると、毎日の運転がちょっと楽しくなったり、家族との時間がもっと心地よくなったりするんです。
たとえばLEDライトをつけてからというもの、子どもが「夜のドライブが好き」と言うようになり、何気ない移動も思い出のひとつになっていきました。
コンソールボックスも同じです。
肘をゆったり乗せられるだけで運転の疲れが減り、スマホや小物がごちゃつかないことで車内がいつも“整っている”感覚になります。
たった数千円のパーツで、車内が落ち着く場所に変わる。
この変化は、数字じゃ測れない“満足度”に直結します。
カスタムをして気づいたのは、「手をかけたぶんだけ、車に愛着が湧いてくる」ということ。
それはまるで、部屋にお気に入りの家具を置く感覚に似ています。
車は移動手段以上の存在になる――そんな実感を得られるのが、内装カスタムの魅力です。
前期・後期でおすすめのカスタムの違い
アルファード30系は前期・後期で内装の仕様や質感が異なるため、カスタムの方向性も変わってきます。
前期モデルは、ややクラシカルな木目調や素材感が特徴。
そこにピアノブラックパネルを加えると、グッと現代的な雰囲気に仕上がります。
LED照明も純正では少なめなので、後付けのイルミネーションが映えるのも前期の強みですね。
一方で、後期モデルはもともとの完成度が高いぶん、“遊び心”や“個性”を出せるカスタムがポイント。
純正LEDの色味を変える、ドアトリムやステアリング周りの加飾で差をつけるなど、ちょっとした変化でも印象がガラッと変わります。
後期には後期なりの「余白」がある。
そこに、自分の“こだわり”を差し込むのが楽しいんです。
いずれの年式でも、「家族がよろこぶ空間にしたい」「自分の趣味を反映させたい」という気持ちがあれば、カスタムはきっと成功します。
内装こそ、“自分らしさ”が一番表れる場所ですから。
カスタム前に知っておきたい注意点と選び方
内装カスタムはワクワクする一方で、失敗すると“台無し感”になることも。
ここでは、賢くカスタムするための注意点と選び方を押さえておきましょう。
後付けカスタムの注意点(配線・保証など)
LEDアンビエントライトやUSB増設キットなどの後付けカスタムは、配線作業が発生します。
DIYでやる場合、断線やショートのリスクに加え、「保証外」になる可能性も頭に入れておくべきです。
販売店での取付を選ぶか、自分でやるなら配線の取り回しやギボシ端子などの使い方をしっかり確認し、トランクルームやグローブボックス内での処理を丁寧に行うことが重要です。
また、特に中古車の場合は、カスタムパーツ取り付け後に整備工場でチェックされて問題になるケースも。
購入前から「将来外せるかどうか」も意識しておくと安心です。
純正とのバランスを取るカスタムの考え方
カスタムパーツを選ぶ時に意外と重要なのが“純正との調和”。
安っぽい見た目にならないためには、素材や色味、質感の統一感がポイントです。
例えば、純正でハーフレザーシートにシルバーパネルが使われているモデルには、同系色のピアノブラックやシルバーメタリックパネルを選ぶと、まとまりが出ます。
一方で、「ここだけ冒険したい」というアクセントを入れるなら、ステアリングまわりやフットイルミなど小さいパーツから始めるのがおすすめ。
全体の雰囲気を壊さず、自分らしさも楽しめます。
中古車購入時にチェックすべき内装の状態とカスタム歴
中古のアルファード30系を選ぶなら、内装の劣化具合や前オーナーのカスタム歴は必ず確認を。
シートのへたり、擦れ、インパネの傷やパネル浮きは、見た目以上に評価を下げるポイントです。
また、後付けLEDがチラつく、配線が見えるなどの施工雑さは、整備コストに直結します。
目視だけでなく、実際にライトを点けたりドリンクホルダーの開閉を確認したりして、「スッとスムーズに使えるか」「違和感がないか」をチェックしましょう。
カスタム跡がある場合は、「元に戻せるか」「純正パーツが残っているか」も合わせて確認することで、将来の売却時にも有利になります。
まとめ
内装カスタムは、ただの遊びではなく、“毎日の移動時間を家族みんなの特別な瞬間に変える”ための工夫です。
LEDのやわらかな光、収納の整ったコンソール、そして純正とのバランス感――そんな“小さなこだわり”の積み重ねが、車内の居心地を格段に高め、愛着や満足感を育ててくれます。
前期も後期も、自分らしさを反映させる余白があるのが30系アルファードの魅力。
カスタムの目的は“見た目を変える”から“時間を豊かにする”へ。
愛車と向き合う時間そのものを大切に、クルマという「移動の場」を、家族の思い出が詰まった空間にしてみませんか。
ライター紹介:杉山 剛志(すぎやま・たけし)
※この人物は架空のライターです。本文内の感想や体験談もフィクションとしてお楽しみください。
1976年・神奈川県生まれの設定。
ディーラー営業として約10年、のべ1,000組以上の車選びをサポートした後、中古車査定士に転身。現在はカーライフアドバイザーとして、暮らしに寄り添う車選びの提案や、車用品のレビューを架空体験ベースで執筆中。
家族持ち・郊外生活という設定を生かし、「実用重視の車選び」「家族とのカーライフ」「元営業マンならではの選びの視点」に強みあり。
記事はすべてフィクションですが、“ありそうでリアル”な車との付き合い方を、読者の目線で語ります。